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新世界:未来として建てられた昔 · 5

東京タワーをつくった人が建て直した塔

第5話 · 1956年の二代目通天閣

FitTrip編集部 · 2026.07.20

現在の通天閣は1956年に再建された二代目である。設計者は、ほぼ同時期にできた名古屋テレビ塔、さっぽろテレビ塔、東京タワーなどを手がけた内藤多仲だ。つまりいま新世界の真ん中に建っている塔は、戦後日本を代表する塔たちと同じ系譜に属する。初代通天閣がヨーロッパの象徴二つを真似て合わせた折衷的な構造物だったとすれば、二代目は戦後日本が自らの手で建てた塔の系列に置かれるという点で性格が異なる。消えたものをそのまま復元したのではなく、別の時代の物として建て直したわけで、だからこの塔は新世界の二度目の始まりを示す構造物でもある。

消えた塔を建て直すという決定には、つねに選択がともなう。もとどおり復元するのか、いまの物として新たに建てるのか。新世界は後者を選んだ。

13年の空白

初代通天閣は1943年に解体され(第3話)、現在の塔は1956年に再建された 事実。そのあいだの13年、新世界には新世界を象徴するものがなかった 推定。名は残ったが顔がなかった時期である。

同じ系譜の塔

再建された塔の設計者は内藤多仲だ。彼はほぼ同時期にできた名古屋テレビ塔、さっぽろテレビ塔、東京タワーなどを手がけた人物である 事実。この事実が重要だ — いま新世界の真ん中に建っている塔は大阪だけの物ではなく、戦後日本を代表する塔たちと同じ系譜に属する 推定。

模倣から系譜へ

初代と二代目の違いがここにある。初代はヨーロッパの象徴二つを持ってきて重ねた折衷的な構造物だった(第3話)。二代目は戦後日本が自らの技術で建てた塔の系列に置かれる 推定。外を模倣していた街が、再建においては自国の系譜のなかへ入ったことになる 推定。

この塔をどう見るか

だから通天閣を見るとき覚えておくとよいことは二つある。第一に、これは復元ではなく再建だ — 消えたものを甦らせたのではなく、別の時代の物として建て直した 推定。第二に、展望台には第4話のビリケンがいる 事実。1912年の唯一の生存者が1956年の塔のなかに座っている構造であり、この組み合わせ自体が新世界の要約である。

よくある質問

いまの通天閣はいつ建てられましたか?
1956年に再建された二代目です。1943年に解体された初代通天閣(第3話)とは別の構造物です。
設計者は誰ですか?
内藤多仲です。ほぼ同時期にできた名古屋テレビ塔、さっぽろテレビ塔、東京タワーなどを併せて手がけた人物で、いまの通天閣は戦後日本の塔たちと同じ系譜に属します。
初代と何が違いますか?
初代はパリの凱旋門の上にエッフェル塔の上半分を載せた折衷的なデザインでしたが、二代目は戦後日本が自らの技術で建てた塔の系列に置かれます。復元ではなく、別の時代の再建です。

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