このシリーズの他の緊張は、たいてい旅行者の外の問題だった。ローマは違う。この街の緊張において旅行者は、とりわけリモートワーカーは、観察者ではなく当事者でありうる。
新しい局面
ローマの再生(第8話)はやがて新しいジェントリフィケーションを呼んだ。とりわけ2020年以降、デジタルノマドとエアビーアンドビーのような短期賃貸プラットフォームが牽引する局面が深まった 事実。ローマ・ノルテ/スル、コンデサ、イポドロモ一帯のエアビーアンドビーの掲載数は2019年の2,898件から2023年の5,033件へ74%増え、メキシコシティ全体のエアビーアンドビー登録は2万6,500件を超える 事実。
広がる格差
数字の向きは明らかだ。メキシコの住居費は2005年以降286%上がった一方、実質賃金は33%下がった 事実。2025年のローマ・スルの平均月額家賃は約4万2,800ペソに達した 事実。この格差 — 住居費は上がり所得は下がる — が、もともとこの街に住んでいた人々を圧迫する 推定。
2025年7月
そしてその圧迫が街頭に出た。2025年7月4日、ローマを含む地域でジェントリフィケーション反対の抗議が行われた 事実。住居権の保障と、観光・移住による転出への抗議だった 事実。一部の落書きには外国人を狙った激しい文言が現れ 事実、これをめぐり外国人排斥だという批判と住居権のための正当な抵抗だという反論が対立する 事実。このシリーズはどちらか一方を判定しない — ただ事実はこうだ。上がったのは家賃であり、押し出されるのは人であり、怒りは本物だ 推定。
政府の対応
政府も動いた。インフレに連動した家賃上昇の上限、賃貸契約の公開登録、個人が保有できるエアビーアンドビーの数と年間運営日数の制限などの改革が導入された 事実。大稻埕が道路拡張を、仁川が埠頭再開発をめぐって政策が介入したように、ローマでは賃貸と短期宿泊が政策の舞台になった 推定。
同じ問いの七番目の都市
このシリーズが通ってきた都市はすべて同じ問いを通過した — 働く古い街の次の層は誰が決めるのか 推定。ローマは七番目だ。そしてここで問いは国籍をまとう。大稻埕・仁川・新世界の緊張が主に国内の資本と住民のあいだの問題だったとすれば、ローマでは国境を越えてきたリモートワークの所得と元の住民のあいだの問題が正面に立つ 推定。だから旅行者はこの緊張で中立ではいられない。
旅行者の立ち位置
ゆえにこの話の結論は具体的だ。第一に、まるごと借りる短期賃貸(エアビーアンドビー)より、ホテルやゲストハウスを選ぶほうが、住居の在庫を観光の在庫に変える圧力に加担しにくい 推定。第二に、第6話の市場と露店、街の古い店で金を使うことが、チェーンと観光資本を迂回して街に残る取り分を増やす 推定。第三に、この街を「ノマドの聖地」としてだけ消費するコンテンツをそのまま真似しないことだ。ローマは背景ではなく、誰かの家である 推定。地震が守ったこの街を、今度は訪問が押し出さないように歩くこと — それがこの話の頼むすべてだ。